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2008年8月

映画4本

4752_main D02_800 Nr_main3 Tamiono                 先週は、映画を4本見た。

「ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発」
      プレミアスクリーンでお気楽に楽しませていただきました。
   なつかしの顔がそろっているのも楽しいが、まさかここに「ニュースペーパー」がから  んでいるとは。
      しかし、制作時は、まだ福田首相ではなかったのか?それとも
   伊部首相が終始腹の調子が悪かったとこを見ると、退陣した後に制作したのか?
   ネチコマ ネチコマ の響きが耳に残ってしかたない。
「ハプニング」
      シャマラン作品は2度目。前作「ビレッジ」は、「あーなるほどねー」であり「それはわかるんだけどさあ・・・」であった。フィラデルフィア近郊の農村や森の風景がとても美しい。
 今作は、それに比べるとはるかに衝撃が強い。とにかく次から次へと人が自殺していくんだから。その原因が作中では明解にされてはいないが(真相らしきものはしっかり描かれている)、自然にはまだまだ謎がある、ということで十分ではないか。明確に語られすぎるのもおもしろくない。
 もしいま自分が生存本能を破壊されたとしたら、どうやって死のうとするか。飛び降りかなあ・・・2階からでは無理か。シャマランとしてはわりとうまくまとまっている作品だと思う。
 主役がどこかで見た人だと思っていたら、「極大射程」の人でした。

「後悔なんてしない」韓国のゲイ映画です。ただ、主人公2人を男女に置き換えれば典型的な韓国恋愛映画。身分違いの恋、孤児院出身とお坊ちゃま、お坊ちゃまには婚約者がいる、お坊ちゃまの親が口を出してくる、片方にはワルいダチがいる、兄貴を慕う素朴な、しかし薄幸な弟分がいる、ごたごたあってやっと結ばれるがまたしても難題出現、すれちがい。ラスト20分の連続どんでん返し・・・
 ストーリーにはつっこみどころありまくりなのだが、韓国人はこのくらい濃厚・極端でないと満足しないのだろう。ソウルの社会構造の一端がおもしろい。

「たみおのしあわせ」オダギリジョー・麻生久美子共演、脚本・監督岩松了 となれば見ないわけにはいきません。劇中で焼き肉(ホルモン焼き?)は食べていたものの、韓国映画とはうってかわった、日本の小都市の穏やかさ・のんびりさ。まとわりつく周囲の目のうるささ。おそろいの作業服で一斉に会社から出て行くおばさん自転車部隊の姿もなつかしい。
そんなほのぼのとした風景の中で進んでいくたみおくんの結婚話。それはそれで幸せそうなのだが、おとうさんの人間関係がきなくさくなってしまった。一見慎ましやかなフィアンセもなにやらある種の「魔性」ぶりがでてきたところで、あの結末。わかるようなわからないような謎の結末。これはにくい。

会場は「バルト9」(本当はヴァルト9?)はネット予約をしていった。金曜夜はガラガラだった(グッズ売り場の担当者すらいない)が、土曜夕方はさすがに大混雑。こんな時は即チケットを発行できるネット予約をおすすめします。

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人間ドック

4年ぶりに「人間ドック」を受けてきた。
職場の通常検診と診療所でのやや精密な検診を隔年ですることになっているが、ここしばらく、通常検診の年を「人間ドック」にしてきた。共済組合で補助がでるとはいうものの、万単位で自腹を切らなくてはならない。前回の人間ドックは、企業研修中で申し込みができなかったので、4年ぶりになる。場所は毎回同じ、市内の某総合病院の検診施設。
 無料のシャトルバスで到着。到着すると受付が多くの人でごった返しているので驚くが、これは通常の職場検診の人たちだった。書類・検体一式を渡すと、しばらくして呼び出し。検診用の着衣はこんなものだったっけと、多少のブランクはあるけれど、おおよそは勝手知ったる何とかだ。
 人間ドック受診者はおよそ20名余。50代以上の男性が大半だが、女性も何人かいた。夫婦で受診している方も。

 今回のポイントは、初体験の胃カメラとピロリ菌検査。呼気でピロリ菌を調べるものと思いきや、あらたに尿を採取して調べるとのこと。朝から水分をとっていないので採取できるか心配だったが、なんとか必要量を搾りだした。 

 そうそう、特筆すべきことをひとつ。採血がまったく痛くなかった。何かの偶然か、看護婦さんの腕がよかったのか。気がつかないうちに血を抜き取られていた・・・

 問題の胃カメラはラスト。バリウム検査は最初に行われているらしく、ラウンジで無料の飲料を飲んでくつろいでいる人たちがけっこういる。うらやましい。呼び出しがかかり、2階に上がり、まったく別の棟に案内される。緊張する。
 胃壁の泡を消す液体(例によって変な味)を飲み。ベットに横になり今後の説明をきく。昨夜、ネットで体験談を読んでおおよその手順をつかんでいたが、ここでは2種類の喉麻酔をするだけのようだ。実施まで、ヘッドホンで音楽を聴いてリラックスしているようにとのこと。これは、受診者の苦しい声を聞かせないためでもあろうか。
 ついに麻酔開始。針なし注射器に50ミリのどろりとした透明な液体。喉を突き出すような枕をあてあがわれ、これを喉の奥に嚥下される。3分間含んだあと飲み込むのだが、どうしても少しずつ飲み込んでしまう。これを喉のなるべく奥に貯めておいて、麻酔をしっかりかけるのがカメラをうまく飲むポイントだとか。しかし3分間は長かった・・・。
 3分後、かなり麻酔が効いてきた。液を飲み込むのもゆっくり慎重になる。あとはスプレー式の麻酔液を喉に噴霧されて準備終了。胃の動きを弱める「ブスコパン」の注射はなかった(ありがたや あれ 痛いの)
 その後は一気呵成。診察台に巨大枕を抱えさせられて左腹を下にして横になり、肩の力を抜いてリラックスして云々と言われる。看護婦さんが背中をさすりながら、医師が、こちらの期待よりも太めなカメラをマウスピースから挿入していく。
「ここは細いところでつかえやすいですけど我慢してくださいねえ」と看護婦さんの言ったところでは少し食道に圧迫感があったものの、あとは予想よりもスムーズに挿入された。終点の「十二指腸」と言われた時には確かに胃の下部に圧迫感を感じた。
 その後は、検査のために胃を圧迫される時に何度か「おえっ」となったものの10分もかからないで終了した。看護婦さんから「初めてにしては楽にできましたねえ」と言われた。 
 医者の所見では、一部に赤くなっているところがあるが、これは胃酸が元気な人によく見られる症状、不快な症状がでるようだったら、胃酸を押さえる薬を飲めはいいですよ とのこと。あとはとてもきれいな胃・食道だそうだ。
 麻酔がとれるまで30分。その後やっと少しずつ冷たいお茶を飲むことができた。恐れていたほど大変なものではなかったが、緊張感・不快感はそれなりにあって、次回はどうするか迷うところ。
 すべて終わって、総合所見。若手の女医さん。聴診・打診をしたあと、直腸診。友人が言うには、ふつうの人はそれ断るよ、なのだが、せっかくプログラムに入っているんだし
もちろんしてもらう。昔、内痔核(イボ痔)があったはずなのだが、消滅したのか、ここのところ「異常なし」である。ただ、この女医さんそんなに真剣に指を突っ込まなかったような気がするのだが。
 総合所見の詳細は省くけれど、まあ予想していたことを指摘された。とりたてて新しい異常がないのはよかった。ちょっと嬉しかったのは、ピロリ菌が陰性だったこと。この年齢だと8割は陽性らしいので、これは嬉しい。確かに、胃炎や胃の不快感はほとんど感じたことがない。

 料金は3万余。通常の検診だけなら1万5千ですんだのに、ピロリ菌判定と4種類の腫瘍マーカー(血液でおこなうガン判定)をオプションで付けたら倍になってしまった。
 病気ではないのだから保険が効かない、というのはわかるが、検診に補助を出して受けやすくすることで、病気を初期段階でチェックすることが増えれば、医療費の削減に最終的にはつながるのでは と思うのだがな。
 半日ですむとはいえ・・・疲れました。 

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歯医者と研修

 9時半から歯医者。数ヶ月前職場の検診(希望制)で内側に歯石がついていると指摘されていたのだ。確かに前回歯石をとってもらってから4、5年たっているから時期である。
 コンビニ跡に数年前にできた近所の歯医者を予約しておいて行ってみた。自動でスリッパが出てくる機械にとまどう。待合室からして明るくてきれい。(治療室の機械類も金属的でなく新しい感じだった。)初期投資いくらしたんだろうか・・・
 初診だから、事前の問診は当然。「一回の治療を長くして回数を少なくする」か「一回の治療は短くて回数を多くする」を選択するのが目新しい。
 夫婦で診療をしているらしい。旦那さん先生が担当してくれたが、設備の新しさに対して、意外におじさまでした。懇切丁寧に説明・解説。撮影したレントゲン写真もじっくり見せてくれた。これまでの詰めたり、ブリッジかぶせたりの治療がしっかりしていることがわかった。Y先生の腕はやっぱりさすがだった。とりあえず、虫歯はないし深刻な歯周病もなさそう。「親知らず」はもともと1本無いこともわかった。
 このあと、歯と歯肉のあいだの溝の深さを全て測定。これが3㎜以内なら健康、それ以上あると歯周病。進行すると6㎜以上にもなるという。結果は全て3㎜以下でした。
 その後でやっと歯石取り。次回、PMTCというクリーニングをして終了、とのこと。2800円也。高いといえば高いが、これでここまでやってくれるのかとも思える。しかしこれ以上は上げないで。

 午後は某専門学校でパソコン研修。研修中、すごい雷雨。窓はブラインドで覆われているので、光と音が漏れてくるだけなのだが。学校側で傘を用意してくれる気の使いよう。4時の終了時にはあがっていたので使うことはありませんでした。しかしあれだけ降っていたのに全然涼しくなっていない・・・その後も降ったり止んだり、雷なったり。いっとき、何もないのに数分の停電があって驚いた。こんな天候が明日も続きそうだ。

 下水道作業中に流されるなんて・・・仕事していたがゆえの事故は何であってもひときわ哀しい。
 そして、松本サリン事件の河野夫人の死もまた、想像するにあまりある14年だ。あまりにも不条理すぎる。

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私のこだわり人物伝

NHK教育のテキスト「私のこだわり人物伝 6・7月」を読了。

7月の放送 森達也氏の「愛しの悪役レスラーたち 昭和裏街道ブルース」のできがよかったので、テキストまで買ってしまった。風呂に入りながら軽く読み進んでいたのだが、思わずうなってしまった。NHKをほめるべきか、森氏に感服するべきなのか。
 とても重要なポイントなのに、テレビでしか語られなかったことと、テキストでしか語られていないことがあったのだ。いやあ、テキストも読んでよかった。

6月分は「横溝正史」 ミステリ好きであり、「犬神家の一族」(1976年公開の初代版)を劇場で見ているボクとしては、こちらもテレビで見ておけばよかった。デキがよい番組だったらいずれ再放送されるかもしれない。こちらの語り手は作家の真山仁さん。はて、誰だ?どこかで見たような名前・・・NHKドラマ「ハゲタカ」の作者でした。あのような世界を描く人が横溝正史のファンだったとはまた意外な。そして「獄門島」を大絶賛している。部分的にしか知らない作品だが、ほんとうにそんな大傑作だったのだろうか? 暑い季節だし、読んでみてもいいかもしれない。

乱歩は大半の作品(評論も)を読んでいるが、横溝は、代表作の「本陣」を読んでいない。当時、横溝ブームの真っ最中で、処女作「恐ろしき四月馬鹿」などの初期短編は文庫で読んだ。「蔵の中」「鬼火」は強い印象を残したし、「蝶々殺人事件」は二重の意味で「クラシック」なミステリーだったが、よくできていると感心した覚えがある。数十年ぶりに横溝作品を体験するかな。

「横溝」のテキストでは、疎開先の岡山でたいへんに恵まれた生活をしていたのがおもしろい。「疎開」といっても実に様々だったのだ。「玉音放送」を聴いて「さあ、これからだ!」と叫んだのもほほえましい。まさに歴史的大事件でも「ひとそれぞれ」なのだ。
ラストの角川春樹氏との対談もおもしろい。あのブームを作ったとき、氏は34歳だったのか・・・若い。なんちゅう若さだったのだ。「犬神家」を友人と見てから、もう32年になる。

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